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連載コラム

Vol.7 関本徹生(アーティスト、京都造形芸術大学教授、プロジェクトセンター副センター長、ものづくり総合研究センター副センター長)

2012年9月「日本の精神文化の根源探究」~暦を観る~京都市中京区元立誠小学校3F

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vol.7 関本徹生

2013年12月~2014年5月<br />
「日本の精神文化の根源探究VOL2」~神々の伝言~ 京都市東山区新熊野神社拝殿

2013年12月~2014年5月
「日本の精神文化の根源探究VOL2」~神々の伝言~ 京都市東山区新熊野神社拝殿

2013年12月~2014年5月<br />
「日本の精神文化の根源探究VOL2」~神々の伝言~ 京都市東山区新熊野神社境内

2013年12月~2014年5月
「日本の精神文化の根源探究VOL2」~神々の伝言~ 京都市東山区新熊野神社境内

2013年5月~2014年4月<br />
「日本の精神文化の根源探究VOL4」~自然への畏怖と讃歌~ 兵庫県神戸市 ESGビル 空編

2013年5月~2014年4月
「日本の精神文化の根源探究VOL4」~自然への畏怖と讃歌~ 兵庫県神戸市 ESGビル 空編

いま、暮らしや社会に足りないと感じられることをお教えください。

 古来より、私たちは多くの自然の恵みを授かり、森羅万象、全てのモノに神が宿るという考えが命を大事にし、モノを大事にしてきました。 自然は人間を幸せにする種でもあり、それが環境問題を考慮した循環型社会の構築も可能となるはずでしたが、現代は先人達が持っていた考え方が忘れさられているように見受けられます。  文明社会にトップリ浸かり、時代と共に自然の声(摂理)を聞かなくなり、傲慢(ごうまん)になった人間の営みが、大きな天災や人災などに直面しているのです。日本人の心、目に見えないモノ(森羅万象、神仏の加護、厄、災い等)への畏怖の念、自然の恵みに対する感謝の念、寛容の精神、その心が忘れ去っています。また、ここ10年ほど前から気になっていることですが、五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)の衰えです。最も根源的な情報収集装置である身体感覚を使うことが疎かになっており、それが目に見えないモノに対する反応が鈍くなってきているのです。

「芸術」は、日本人の心を取り戻すうえで、どのように関係するのでしょうか?

 目に見えないモノ、あるいは全ての事象かもしれませんが、それに対する好奇心が欠けているようです。好奇心だけでなく、ものの考え方、見方なども一律。このようなことを見直す手段のひとつとしても、芸術は存在しています。先が見えない世の中だが、そこで生きぬくために必要なのは知識と智恵と過去、現在、未来へとタイムスリップできる感性を持つことであり、それをイメージできるか否かです。  「棚からぼた餅」という言葉がありますが、ぼた餅を得るためには棚の下に、必ず居ないと誰かに先を越されるし、また「卵焼きは卵を割らないとできない」などのように、当たり前すぎて思考を停止してしまいますが、当たり前を当たり前と思わないことも大事。画一的な考えを払拭する力を持っているのも芸術。ものをつくることだけがアートではない、新しいことをするだけが芸術ではないのです。どのような職についても、自分の人生を豊かにクリエイティブな生活を心がける姿勢こそが芸術です。

「当たり前のことを当たり前と思わない」ことはとても大事ですね。そのようなことも含め、先生はこれからの社会を生きる上で大切にすべき視点(=美意識)をどのような点にあると考えますか?

 目に見えないモノへの畏怖、自然への感謝、あれもあり・これもありの寛容、そして遊びの精神です。  ヒマ(無駄)を積極的につぶすことを遊びと言いますが、本来の文化はヒマ(無駄)から生まれます。ヒマ(無駄)のないところからは文化は生まれないし、また育つこともありません。目の前に起こっている事象を斜めに受け止め、見方を変えるとヒマ(無駄)が見えてきます。 遊び・ゆとり・ヒマ(無駄)、その部分なくしては社会は機能しません。どれだけ、それを確保できる社会かが、社会の豊かさの指標でもあるはずです。文化を創造する主体は企業でもなければ、行政でもない、私たち一人ひとりなのです。遊び心、無駄・ヒマを大切にしない国は、お金があっても貧しいし、それは文化発展途上国ですよね。

「遊び・ゆとり・ヒマ(無駄)」はまさに文化の原点ですね。先生が主に大阪藝術学舎で講座を企画する際に大切にされていることを教えてください。

 ものの見方、考え方などを見直す、五感をフル回転して現場(地形・歴史など)を感じること、何故と常に思うこと、好奇心を抑えないこと。真実はあまり必要ではありません。何故なら過去歴史において、ことごとく、それは覆されているからです。古くは地球は丸い、最近では相対性理論も量子学により、間違いが指摘されています。今は正しくとも、近未来はどうなるかわからないのです。素直に楽しいと思える感性、謎に魅力を感じ、理解し、想像・空想すること。大阪藝術学舎において実施した『プランナーとアーティストの日本古代史入門』、『くらしの危機管理「淀川の食し方」』、そして毎月第二金曜日に開催する「金星夜会」では、常にそれらのことを念頭に入れ、展開しています。

最後に、これから「芸術」を学ぼうとされている方へ、エールをお願いいたします。

 クリエーションにとって必要な要素として「絵空事」があります。できるかできないかは問題ではなく、あったらおもしろいと思うもので、ある意味、妄想力とも言います。  あらかじめ予想できるものはつまらない。予想を裏切られるからこそ楽しい。でまかせ、でたらめは予想を裏切り、なおかつ瞬間移動するから楽しくおもしろいし、そしてそれがみんなをハッピーにもします。「絵空事」を大事にして下さい。

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